BOARD GAME SHELF
題名の出典、札に登場する生物、そして設計にあたり参照した書物を挙げる。
元ネタ
ジャレド・ダイアモンド、レベッカ・ステフォフ/秋山勝 訳、草思社。人間はいかにチンパンジーに近く、そして何が決定的に異なるのか。その問いを一冊に凝縮した書である。本作の題は、本書に由来する。
Amazonで見る ↗写真絵本
前川貴行/新日本出版社。コンゴ盆地の熱帯雨林にのみ棲むボノボを追った写真絵本。新種と認められてから百年に満たない、最後に発見された類人猿である。第2段「火のボノボ」の主。
Amazonで見る ↗マンガ
うめざわしゅん/講談社 アフタヌーンコミックス。人間とチンパンジーのあいだに生まれた「ヒューマンジー」を主人公とする作品。人と猿の境界はどこにあるのか。その問いを、物語の側から突きつける。
Amazonで見る ↗デザイン論
ウォルフガング・バウアー 他/新紀元社。コボルド・シリーズのRPG版。遊ぶ者に何を選ばせるか、という設計論である。揃った組を今公開するか、伏せて粘るか。本作最大の岐路は、まさにこの問いに属する。
Amazonで見る ↗リンクは Amazonアソシエイトである。価格と画像は毎日更新している。
どんなゲーム
手の内は9枚。3枚で一組をなし、三組を揃えれば上がりとなる。麻雀と異なり雀頭は要しない。三組ならば9枚で割り切れるためである。
組は二種に限られる。系譜は同じ大陸の連続する三段、 伝播は同じ段が異なる三つの大陸に揃った形である。
系譜は一つの大陸につき7通り存在するが、そのうち 3-4-5 / 4-5-6 / 5-6-7 の3通りはゴリラを経ずして繋がらない。中盤の進歩を扱う者は、必然的に罰10点を抱えることになる。
揃った組は公開できる。公開した組は精算で0点、伏せたままならば札の点がそのまま失点となる。ただし公開は、手の内を相手に明かすことにほかならない。
第9段の現生人類を組に用いて上がれば、1枚につき9点の加点となる。伏せたままならば9点の失点となる札であり、損得はちょうど反転する。
あそびかた
ポン・チーに相当する割り込みは存在しない。相手の手番中になし得ることは一切なく、考えるべきは、自らの番に何を引き何を捨てるか、のみである。
いずれから引いてもよい。ただし捨て札を拾った手番では山札は減らない。拾うほど局は延び、急ぐか粘るかの判断は山札の残り枚数に直結する。
2人対戦であるから、自らの手番に置かれた捨て札は、必ず相手が直前に捨てた札である。すなわちそれを拾って上がれば、実質的なロンとなる。山札から引いても拾っても、宣言は「ゴリラ!」である。
三組が揃う前であっても、2組+出すゴリラ1枚+残り2枚が10点未満ならば局を終わらせることができる。得点は相手の伏せ札との差のみ。取り分は小さいが、相手が手を仕上げる前に局を断つ。
上がられた側は、伏せ札の合計点を相手に献上する。山札が尽きれば強制精算となり、伏せ札の少ない側がその差を得点する。先に100点に達した側の勝利とする。
つくり
フレームワークもビルドも用いない。app/index.html を開けば、そのまま動作する。題はジャレド・ダイアモンド『若い読者のための第三のチンパンジー』に拠り、リポジトリ名はニシゴリラの学名 Gorilla gorilla gorilla に由来する。ゴリラの名が三度並ぶ学名である。
tools/split_grid.py で切り分け、背景透過を施している。大陸は色帯で表すため、絵は9枚で足りる。RULES.md に、札・手番・上がり・精算を数値と条件で記している。よくある質問
かからない。無料であり、広告も課金もない。
不要である。ブラウザで開くだけで遊べる。
送られない。得点も設定もその場限りで、保存すらしていない。
必要ない。本作は原作とはルールを異にする、別個のゲームである。
進歩の道の中央にゴリラを置けば、中盤の系譜は必ずゴリラを経由する。いかに段を登ろうともゴリラからは逃れられない、という原作の主題が、そのまま確率の構造として現れるためである。
損である。伏せたまま終われば罰10点となる。ただしゴリラ宣言に用いて場に出せば、その1枚は失点に数えない。抱えれば重荷、出せば切り札、という札である。
現在はCPU対戦のみである。むずかしさは やさしい/ふつう/ゴリラ級 の3段階を用意している。
アナログ版は、いそのたかみ氏(鷹巣堂)がゲームマーケット2020春で発表したカードゲーム「第三のゴリラ」である。詳しくは鷹巣堂のブログを参照されたい。
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